著者
千葉 茂 田村 義之
雑誌
カレントテラピー (ISSN:02878445)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.678-683, 2004-06

雑誌掲載版臨床の第一線においては,主な診断名を念頭に置いた「睡眠時の異常現象の診断フローチャート」に従って鑑別診断を進めるとよい.このフローチャートでは,1)原因薬剤,2)原因となる基礎疾患,3)大きないびき,無呼吸,あえぎ声,4)下肢のぴくつき,5)尿失禁,6)覚醒後の寝ぼけ,7)徘徊,暴力的行動,8)寝言,叫び声,大声,9)悪夢,10)発作性の不安などが重視されている.睡眠中の訴えについては診療場面では軽視されやすいが,むしろ医師の側からその訴えについて積極的に尋ねていくことが正確な診断につながる