著者
田端 幸朋
出版者
日本都市地理学会
雑誌
都市地理学 (ISSN:18809499)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.47-58, 2020-03-15 (Released:2021-08-15)
参考文献数
46

クリスタラ-の中心地理論の三原理相関に基づく空間構造形成論については,その論理的な妥当性の論証は十分ではなく,歴史的,実証的研究が必要とされる. これまでの中心地体系の動態研究は分析手法の精緻化が図られ,日本における中心地体系変容の歴史的過程を明らかにしてきた. しかし,そこでは中心地体系内の中位,下位階層の地域をめぐる「都市と農村」の関係を踏まえた実体的な把握,三原理相関に基づく構造変容の様態分析が今後の課題として残されている.