著者
白尾 敏之
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

SPH刺激やくも膜下出血モデルが引き起こす脳血管攣縮機構におけるラフトやカベオラの関与を検討した。血管平滑筋の総コレステロール濃度の変化がラフトやカベオラの発現を誘導しているだけでなく、そのシグナルの核への伝達によるラフトとカベオラの発現制御メカニズムの存在も示唆された。さらに、くも膜下出血後の血管平滑筋細胞内のABCA1の発現量を解析し、ABCA1を介するHDL新生反応が引き起こすCa2+感受性機構増強のメカニズムを検討したところ、SAH後では細胞増殖刺激の惹起により、細胞膜にコレステロール供給が促進される状態となっている可能性が高い事がわかった。