- 著者
-
白木 克哉
竹井 謙之
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.97, no.1, pp.28-35, 2008 (Released:2012-08-02)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
-
1
1
インターフェロンなどの抗ウイルス療法が困難であったり,無効であった肝炎患者に対する治療は,肝庇護療法が主体となる.肝庇護療法には,一般療法や肝庇護薬,除鉄療法がある.肝庇護療法の有用性は,臨床研究によりそのエビデンスが積み重ねつつある.それぞれの患者の背景,病態や治療経過などをふまえて,複数の肝庇護療法を組み合わせて施行し,可能な限りALTを正常化に近づけることが,肝病変の進行を遅延させ,発癌を防ぎ,その結果生命予後改善につながると考える.