著者
白田 利勝 後藤 藤太郎 石坂 誠一
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.156-161, 1974 (Released:2013-02-19)
参考文献数
15

海水の沸点上昇は海水淡水化装置の設計に対しても, また力学定数としても重要であるが, 今まで報告されたデータの中には信頼性の乏しいものもあり, 精度の高い沸点上昇データが必要となってきている.本研究は60.0℃から130.0℃の温度域, 約1.7wt.%から11wt.%の濃度範囲で, 新しいステンレススチール製の双子型エブリオメーターを用いて海水の沸点上昇を測定した.得られた沸点上昇は, StoughtonとLietzkeの推算値およびBromleyの実測値と非常に良く一致しており精度の高いものと思われる.海水の沸点上昇データを, 6定数式で近似しその定数を最小自乗法によって決定し, 次の式が得られた.B. P. E.=0.528764×10-1x+0.826030×10-3×xT-0.315082×10-7×xT2+0.320553×10-2×x2-0.144367×10-4×x2T+0.184416×10-6×x2T2