著者
白石 孝之 杉本 和彦 久保 武 松永 亨
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.303-309, 1990-08-31 (Released:2010-04-30)
参考文献数
10
被引用文献数
1

131名の耳鳴患者のうつ傾向を質問紙法にて調べ, 70名 (53.4%) にうつ傾向を認めた。 特に, 高度難聴者, めまいを伴うものにその傾向が強かった。 抗うつ剤の耳鳴に対する効果を調べるために48名の耳鳴患者でスルピリドとプラセボとの二重盲検試験を行った。 結果, スルピリドの有効率は52.2%でU検定ではプラセボとの間に有意な差はなかったが, うつ傾向の強い症例で著効を含め有効性を認めた。