著者
杉本 和彦 米丸 淳一 坂井 寛章 川原 善浩 鐘ケ江 弘美
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
pp.25.W05, (Released:2023-03-25)

気候変動及び様々なニーズに対応した育種を効率化・加速化するために,データに基づいたスマート育種の育種現場への実装が期待されている.現在,スマート育種を育種現場に実装するための取組みとして,農林水産省においてスマート育種に関する委託プロジェクト(「次世代育種・健康増進プロジェクト」のうち民間事業者等の種苗開発を支える「スマート育種システム」の開発,平成30年~令和5年)が実施されている.本ワークショップでは,当該プロジェクトを構成する2つの研究課題である「育種ビッグデータの整備及び情報解析技術を活用した高度育種システムの開発」(略称:BAC)及び「民間事業者,地方公設試等の種苗開発を支える育種基盤技術の開発」(略称:DIT)について概要を紹介し,当該プロジェクトの予算で開発を行っている3種の育種ツール,育種情報の集約・解析支援を行う育種情報管理支援システム「BRIMASS」,育種の家系図情報を表示する系譜情報グラフデータベース「Pedigree Finder」及び有用遺伝子の品種間多型情報を整理した有用遺伝子カタログと可視化ツール「アリルグラフ」について説明する.また,3種の育種ツールについてはPCを使った実習も合わせて行う.
著者
尾崎 秀宣 村田 和優 山口 琢也 長岡 令 杉本 和彦 小島 洋一朗
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.41-46, 2022-03-16 (Released:2022-05-16)
参考文献数
13

富山県の糯奨励品種である「新大正糯」の穂発芽性の改良をねらい,インド型品種「Kasalath」由来の穂発 芽耐性遺伝子Sdr1 KasおよびSdr4 Kas,さらに低温発芽性遺伝子qLTG3-1 について「コシヒカリ」由来の対立遺伝 子qLTG3-1Kosをそれぞれ「新大正糯」に導入した準同質遺伝子系統(NIL)を育成した.各NILの穂発芽性を評 価したところ,いずれも「新大正糯」より強い穂発芽耐性を示し,中でもSdr4Kasが最も安定して強い穂発芽耐 性を示した.
著者
白石 孝之 杉本 和彦 久保 武 松永 亨
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.303-309, 1990-08-31 (Released:2010-04-30)
参考文献数
10
被引用文献数
1

131名の耳鳴患者のうつ傾向を質問紙法にて調べ, 70名 (53.4%) にうつ傾向を認めた。 特に, 高度難聴者, めまいを伴うものにその傾向が強かった。 抗うつ剤の耳鳴に対する効果を調べるために48名の耳鳴患者でスルピリドとプラセボとの二重盲検試験を行った。 結果, スルピリドの有効率は52.2%でU検定ではプラセボとの間に有意な差はなかったが, うつ傾向の強い症例で著効を含め有効性を認めた。