著者
宮原 春美 相川 勝代
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.61-64, 2001-03
被引用文献数
3

知的障害養護学校であるK高等養護学校の保護者を対象に,知的障害児・者の家族のセクシュアリティに関する質問紙調査を実施し,セクシュアリティ確立のための課題について検討した.知的障害児の性的発達,性教育についての考え方では,約8割の人が「普通に発達する」「性教育は必要である」と回答しており,保護者は知的障害をもった子どもの性的発達を認め,性教育の必要性も認めていた.しかし,結婚や出産,性行動についての対応,意識には戸惑いがみられ,現実的な性に関する心配事もあげられていた.従って,知的障害児・者の家族に対する認知領域,感情領域,行動領域における支援の必要性が示唆された.