著者
眞岡 哲夫
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.61, pp.66-70, 2010-12-28 (Released:2017-12-15)
参考文献数
13

2005~2009 年にかけ1道11県から401点のジャガイモおよびその近縁種を収集し,これまでわが国で発生記録のある12 種のウイルスについて,主にELISA 法を用いて検出を行った.その結果,AMV,PLRV,PMTV,PVA,PVM,PVS,PVX,PVY およびToRSV の9 種のウイルスが検出された.無病種いもを用いた商業栽培では,ウイルスの感染は低く抑えられていたが,伝統野菜として栽培者の自家採種により保存されている在来品種ではウイルスの感染率が高く,特にPVA とPVM が高率に検出されたことから,これらのウイルスが蔓延しないよう注意が必要と思われた.