著者
真島 美智雄
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.1413-1416, 1957

1・サリチルアルデヒドコバルトa2.5一メチルサリチルアルデヒドコバルト,3.mナフトールアルデヒドコバルト,4・5一プロムサリチルアルデヒドコバルト,5.5一ニトロサリチルアルデヒドコバルト,6・o一オキシアセトフェノンコバルト,7.8一オキシキノリンコバルト,8.サリチルァルドキシムコバルト,9・サリチルアルデヒドパラトルイルイミンコバルトの9種の錯塩について溶媒の種類を変えて溶液または分散の状態で放射性コバルトを用いてコバルトの交換を行った。それによると水中では6のみすみやかに大部分交換し,他のものは交換率が低い。アルつ一ル申では1,4,6は24時間以内で完全交換し,3は24時間後でも交換率は21.6%で低い。8は38.3%部分的に交換し,7は交換しない・ピリジン中では2,3,4,5はいずれも完全交換し,7,8はそれぞれ16・3%,38・4%部分的に交換する。すなわち7はアルコール,ピリジン申での交i喚の模様が異なり,6は他のものと異なり水中でも大部分交換するから交換の有無の判定には使用する溶媒の種類を限定する必要がある。