著者
矢田 陽子
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.65-79, 2014-06-30

本稿は、2008年に日本映画として海外で高い評価を受けた「おくりびと」の英語字幕・スペイン語字幕をコーパスに、記号学的且つ翻訳学的関連から分析し、我々がどのように意味を認識するのか、そしてそれを踏まえて翻訳者はどのような判断をして訳を作り出しているのかを検証する。基本的記号学理論や近年の記号学者による定義などを用いる検証により、意味の認識と翻訳の関係や言語文化の差異と翻訳の関係性について確認できるとともに、翻訳者の役割についても考察していく。