著者
苅宿 俊文 朝川 哲司 石井 理恵 中尾根 美沙子
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-11, 2012-03-31

本研究では,コミュニケーション能力の育成を目的とした,東京都内の私立中学校にて実施されたコミュニケーション・デザイン教育における具体的な学習成果を視覚化することを試みた。学習成果の視覚化に際しては,参加生徒による内省的な振り返りを目的として書き記した外在化カードのデータを用い,同データの分析法として,テキスト・マイニングによる形態素解析と質的研究法による概念形成を組み合わせた方法を導入した。同分析法を通じて18の概念を生成し,改めてアンケート調査を用いて,これらの概念のクラス内での共有の度合いを確認した。また,次年度の同活動にて継続的な妥当性の検証を行った。これらの検証を通じて,18の概念の全てが,同教育活動向けに開発した学習プログラムの有効性を認め得る学習成果として視覚化することができた。