著者
石山 芳幸 大槻 知明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.127, pp.23-28, 2003-06-19

近年,Ultra Wideband-Impulse Radio(UWB-IR)が,高速室内多元接続無線通信方式として注目されている.UWB-IRは,各ビットに対して,パルスを複数回繰り返し送信する方式である.UWB-IRで高速伝送を実現する方法として,多値変調の使用があげられる.本稿では,入力1og_2Mビットに対して,長さMのWalsh Hadamard(WH)符号から1つを選択し,その各要素を各送信パルスに割り当てBinary Phase Shift Keying(BPSK)で送信する方式(WH-BPSK)と,入力1og_2Mビットに対して,log_2M-1ビットをM/2-ary Pulse Position Modulation (PPM)に割り当て,残りの1ビットをパルスの極性に割り当てる,つまり,陪直交信号を用いた方式(BM)について考察する.これらの方式について,理論解析により,白色ガウス雑音(AWGN)通信路および実ガウスフェージング通信路におけるビット誤り率(BER)特性を評価し,従来報告されているM元PPM,WH-BPPMを用いたUWB-IR方式と比較検討した.