著者
石岡 直洋
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.1006-1014,013, 1997

北米における古紙回収量や利用率の推移は上昇傾向にあり, 特に1980年代後半からはその伸びが著しい。これは廃棄物処理場スペース問題に端を発した行政指導に起因するところが大きい。<BR>北米の古紙処理設備は, 排水規制が緩やかで水の制約がなかった1960-70年代はウオッシャー法が主流であったが, 1980年代後半からは排水規制が一段と厳しくなったことから, 節水型のフローテーション法が主流となった。<BR>弊社関連会社である大昭和アメリカ社ポートアンジェルス工場は, 古電話帳リサイクルのパイオニアとして, 電話帳の生産から再生までのクローズド化を完成させた。1992年のスタートアップ以来, 予想通りの良好な品質が得られ, 各抄紙マシンにおいては40%以上の古紙配合率で, 問題なく操業を行っている。