- 著者
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石川琢木//〔著〕
- 出版者
- 写
- 巻号頁・発行日
- 1908
石川啄木の後藤寅之助(宙外。1866-1938)宛書簡(明治41年6月15日付)。後藤宙外は小説家、評論家で、当時は春陽堂発行の雑誌『新小説』編集主任。この書簡で啄木は、森鴎外の斡旋で春陽堂が買い取った小説「病院の窓」の掲載と原稿料支払いを嘆願している。その後も嘆願を続けた結果、翌年2月に原稿料を受け取ったものの、結局雑誌には掲載されなかった。啄木は41年4月函館に妻子を残し上京し、本郷赤心館に親友金田一京助とともに下宿、与謝野寛の新詩社に加わり、鴎外宅の観潮楼歌会にも出席していた。