著者
松縄 信太 石田 求
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.37, no.203, pp.125-131, 1934-03-01

軸頸と軸受金との間の摩擦に關し、軸受金及軸頸に種々の考案及設計の改良をなして實驗室及現軸につき摩擦試驗を行ひ、次の如き諸項目につき摩擦抵抗の減少及經費の節減をなし得る事を明かにした。1)軸受金の摺り合せ機械を新に考案して、之により軸受金の摺り合せを行へば優良なる軸受面を容易に且安價に得られる事を確めた。2)軸の仕上方法別により摩擦抵抗に差のある事を定量的に示して各仕上方法の採用價値を定めた。3)電動車の懸吊軸受に小さき白メタル裏張り軸受金を用ふる事により從來の砲金製の大きな軸受金に比し、その摩擦抵抗を約1/4に減少し得る事を明かにした。