著者
抜山 四郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.37, no.206, pp.367-374, 1934-06-01
被引用文献数
4

金屬固體面より沸騰水に傳る熱量Qはそれ等の間の温度差ΔTが増加するに従つて漸次増加するが、或點に達するとΔTをこれ以上増せばQはかへつて減少する様になる。此點が表題に示すに云ふ傳達熱や極大値であつて本文に於ては實驗的に此の如き點の存在を證明し、1気圧のもとでは此點に相當するΔTは水温100℃に於て20℃乃至40℃に過ぎず、また此場合のQは30乃至50cal/cm^2 sec即ち1,080,000乃至1,800,000kcal/m^2 hrに達し之を100℃に於ける等値蒸發率で表はせば2,000乃至3,000kg/m^2 hrであつて從來考へられて居つたQの最大値より桁違ひに大なる事を示した。又極大値に對應して必ず存在するQの極小値(最小値に非ず)も求め且つ此等ΔTとQとの高温部に於ける關係曲線が金屬の燒入れ効果に關係ある事を述べた。
著者
橋本 新助
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
機械學會誌 (ISSN:24331546)
巻号頁・発行日
vol.39, no.235, pp.623-627, 1936-11-01 (Released:2017-08-01)

鉄道省流線形車輌一般に就て略述し特に新製大阪神戸間急行用流線形電車の構造及び性能に就き詳述し、最近の実驗数値に基き同電車の消費電力量の節約及び走行抵抗の減少を示し、最後に流線形鉄道車輌の將来を述べたものである。
著者
多賀 祐重
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
機械學會誌 (ISSN:24331546)
巻号頁・発行日
vol.31, no.134, pp.234-257, 1928-06-20 (Released:2017-08-01)

The pacific type passenger locometive (type 18900) has been a typical one of locomotives for express trains on the main lines of Japanese Government Railways. In order to meet the requirement for larger tractive power of locomotive, as a result of the introduction or steel cars, causing the increased weight of the train, the three cylinder pacific type locomotive (type C53) has been newly designed, constructed and put in the above mentioned service. In this paper, the writer treats the characteristics and special features in the construction of this new type locomotive.
著者
高松
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.38, no.214, 1935-02-01
著者
山ノ内 弘
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.36, no.200, pp.835-847, 1933-12

各種金属材料のブリネル硬度と引張又は圧縮強との關係が實験上確定されたものも多いので試験が比較的簡易に行ひ得る硬度測定を以て引張試験等に代へる場合も在るに到つた。ブリネル硬度は例令同一材料でも、鋼球の大小、押圧力、常温加工度の相違、圧延材の圧延方向の影響、結晶粒の大小、温度の影響、等の外に試験片の大小に依つて違ふものである。著者は試験片の厚さ、表面積の最小限度竝に厚さと表面積との關係影響を明かにする爲め軟鋼及銅材を用ひて實験を行ひ、試験片は應力分布の算出に便利なる様円柱状となした。直径は12〜55mm, 厚さは7.5〜20mmの範囲で、標準硬度10/3,000/30及10/1,000/30に依つて得た結果を更に硬度試験に於ける規定硬度数に對する公差竝に他の實験結果をも斟酌して次の結論を得た。即ち試験片の直径と窪み円の直径との比が4以上、厚さと窪みとの比は6以上の場合の硬度を採らねばならぬ。尚又以上の實験に於て試験片内部の塑性変形を考察して應力分布状態を近似的に算出し以て参考となした。
著者
山口 珪次 中村 晃三
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.36, no.197, pp.605-611, 1933-09

金屬、合金に力を加えて置いてその温度を上下すると、勿論一般に高温になる程軟かになる爲に變形殊に粘性變形が増加する。もし途中に相の變化即ち變態があるとそれ以外にその所で斯様な變形は著しく増加する。本文はその實驗報告で共析態變、溶解度の變化に伴なう析出變化、鑄鐵の黒鉛化等に就て粘性變形の異常の増加を確めた。著者の考へによれば之は加工硬化と軟化との釣合の變化のみでなく、變態する時の成分原子の配列變へに對する變形力の直接作用も含まれて居る。之は力を減らして彈性界限に近い程度にしても異常の變形はその程度からいえば反つて増加する傾向があるからである。終に斯様な現象の起り得る實例二つを掲げた。
著者
土井 靜雄
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.36, no.199, pp.767-773, 1933-11

Klopstockバイトの特長竝に切削條件の變化に伴ふ其の適當な形を明らかにし、猶在來の荒削りバイトと比較して切削永續時間が長く、削り抵抗力及び其の變動の大さが尠なく、又被切削材の種類に依る削り角の變化が尠なく、削屑の處理が簡單であり、切削面が綺麗に仕上がる事を確めた。
著者
朝倉 希一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.41, no.254, pp.492-494, 1938-05-01