- 著者
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抜山 四郎
- 出版者
- 一般社団法人日本機械学会
- 雑誌
- 機械學會誌
- 巻号頁・発行日
- vol.37, no.206, pp.367-374, 1934-06-01
- 被引用文献数
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4
金屬固體面より沸騰水に傳る熱量Qはそれ等の間の温度差ΔTが増加するに従つて漸次増加するが、或點に達するとΔTをこれ以上増せばQはかへつて減少する様になる。此點が表題に示すに云ふ傳達熱や極大値であつて本文に於ては實驗的に此の如き點の存在を證明し、1気圧のもとでは此點に相當するΔTは水温100℃に於て20℃乃至40℃に過ぎず、また此場合のQは30乃至50cal/cm^2 sec即ち1,080,000乃至1,800,000kcal/m^2 hrに達し之を100℃に於ける等値蒸發率で表はせば2,000乃至3,000kg/m^2 hrであつて從來考へられて居つたQの最大値より桁違ひに大なる事を示した。又極大値に對應して必ず存在するQの極小値(最小値に非ず)も求め且つ此等ΔTとQとの高温部に於ける關係曲線が金屬の燒入れ効果に關係ある事を述べた。