著者
門 利恵 石田 翼 島田 謙一郎 韓 圭鎬 福島 道広
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.11-25, 2020-03-31 (Released:2020-04-09)
参考文献数
54

生ジャガイモデンプンおよびその加工品のひとつであるドラムドライ加工デンプンフレークについて,ラットを用いたin vivo試験により脂質代謝および腸内環境に与える影響を比較検討した。生ジャガイモデンプン投与群では,血清中の総コレステロール濃度,non-HDL-コレステロール濃度,中性脂肪濃度が低下し,脂質代謝に有用な効果を持つ可能性が示唆された。また,腸内環境では有害菌の抑制や盲腸内短鎖脂肪酸濃度の有意な増加がみられ,盲腸内有害細菌の増殖を抑制して,盲腸内環境が改善された可能性が示唆された。これらの効果はジャガイモに含まれるレジスタントスターチ(RS)によるものと考えられる。生ジャガイモデンプンにはRSによるものと考えられる脂質代謝および腸内発酵への良好な影響が確認された。しかし,生ジャガイモデンプンを加熱・糊化し,ドラムドライ加工により得られたデンプンフレークには同様の効果が見られず,生理特性の違いが明らかとなった。