著者
石畑 匡基
出版者
大手前大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2022-08-31

豊臣政権の研究の進展の背景には、豊臣秀吉など当該期の主要な大名の発給文書の収集とその分析による居所や動向の解明があげられる。その一方で、政権の実務を担当した奉行らの動向は未だに不明な部分が多いといえよう。彼らは政権運営の実務担当者だけでなく、大名として自身の知行地を保有し、その支配を担っていた。ところが、領国支配に関しては、これまであまり注目されてこなかった。よって、いわゆる「五奉行」を務めた石田三成・前田玄以・増田長盛・浅野長政・長束正家に加え、大谷吉継・寺沢広高らを検討対象として、彼らの発給文書を収集するとともに、領国支配の特徴を分析し、豊臣奉行に関する基礎的な研究を進展させる。