著者
神代 浩
巻号頁・発行日
2011-03

国立教育政策研究所のプロジェクト研究である「教育課程の編成に関する基礎的研究」の平成22年度における研究成果を、報告書としてまとめたものである。 本研究所では平成18年4月に中期目標を策定し、平成22年度までの期間中に取り組むべき初等中等教育分野に係る課題の一つとして「教科等の構成と開発に関する調査研究」を掲げている。本研究はこれを踏まえ、今後の教育課程の編成にかかわる基礎的な資料を得ることをねらいとしている。研究課題として、(1)国内における教育課程の開発事例の調査、(2)諸外国における教育課程の動向調査を設定した。本報告書はこれらのうち(2)の課題についての本年度の研究成果のまとめである。本年度の調査研究は、次の4項目について取り組んだ。(1)教育課程の基準の概要、(2)基準の改定と普及について、(3)教育課程の評価の方法、(4)児童生徒の学習評価についてである。各項目について近年の動き等に関する情報収集と整理を行い、我が国における教育課程の基準の改善に資する基礎的資料を得ることとした。また、今年度の調査研究では研究の進捗状況や成果等に関する情報共有と情報交換を図るため、研究委員に加えて文部科学省の専門的な職員とともに、3回にわたる研究会を開催し協議を行った。さらに、諸外国の教育課程の内容を具体的に把握できる資料も収集し、可能な限り本報告書にも掲載した。