- 著者
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神田 知紀
- 出版者
- 一般社団法人日本脳神経外科コングレス
- 雑誌
- 脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.11, pp.776-781, 2017 (Released:2017-11-25)
- 参考文献数
- 25
- 被引用文献数
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ガドリニウム造影剤は一般的に用いられるMRI造影剤である. ガドリニウムは強い毒性をもつため, ガドリニウム造影剤は投与後すぐに排泄されるように設計されている. ところが, 近年ガドリニウム造影剤が脳内に残留することが画像所見から明らかになり, ガドリニウム造影剤の安全性が揺るがされている. しかも体内に残留するガドリニウム量は市販されている造影剤間でも異なり, 造影剤間の格差が生じている. 現時点までの知見および安全性の考え方について概説した.