- 著者
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神田 義太
- 出版者
- 公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
- 雑誌
- 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, pp.107-144, 2012
筆者は、専門職大学院日本語教育実践領域修士課程において、3学期にわたり教育実習を行ない、その過程でアクション・リサーチを実施した。岐阜方言を母語とする筆者は、アクセントに問題があることに気付き、共通語アクセントの習得を目指した。この取り組みの中で、岐阜方言と共通語との間に、単語レベルでのアクセントの違いはもちろんのこと、文型の違いがアクセントのずれに大きく影響していることが分かった。例えば、打ち消し表現「-ない」は、岐阜方言では「-ヘン」や「-ン」となり、同様に「-ないで」「-なければ」などの文型はほどんど用いない。そのため、筆者の発話内において、これらの文型でのアクセントの間違いが多かった。したがって、アクセントの問題は、単に、単語レベルのアクセントの差異の問題ではなく、方言による文型および表現の違いも影響していることが分かった。また、今後もアクセント習得を進めるにあたって、やるべき練習の内容が具体的に見えてきた。