著者
神藤 翼 小川 祐樹 服部 宏充 高 史明 鳥海 不二夫 吉田 光男
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.1D2OS3a02, 2021 (Released:2021-06-14)

近年,インターネットの普及によりメディアは一層多様化し,個人が選ぶことのできる情報源も爆発的に増加した.そのなかで,自分の好みの情報だけを選ぶ選択的接触が問題として取り扱われている.もし多くの人が選択的接触を行うと,正しい情報共有がなされなくなり,コミュニティや政治思想の分断が一層進む危険性もある.本研究では,その選択的接触について,2019年の参議院選挙当時の質問紙調査と被験者のTwitter利用データに着目して分析を行った.具体的には、Twitterのフォロー相手やリツイート情報から情報接触の傾向やコミュニティを見出し,質問紙調査での政治態度・意識についての回答をもとに分析を行った.結果,情報接触の偏りから特徴のあるコミュニティを抽出することができた.また、そのコミュニティごとで政治的態度に違いがあることが分かった.また、選択的接触の傾向と政治的無関心との共通性、それらに当てはまるコミュニティについても抽出することが出来た。