著者
福井 千鶴
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

平成18は南米、日本において現状把握の調査と実証実験用の理想モデルの考察を行った。平成19年度で研究を具体的に推進する実証実験モデルの実施要件の策定を行い、実証的研究を推進と同時に評価を行った。実証実験モデルでは、日本企業で通用する南米日系人リーダーであり、かつ、プロフェッショナルとして活躍できるIT分野の人材を養成することを狙いとした。選定理由は、□自己の能力次第で企業化可能、□企業化時の投資額とリスクが少ない、□IT関連事業は、ネットワークを通じて海外の遠隔地との間で受発注と納品が可能、□ネットワークを通じて連携することができ、研究成果の目的である日本と南米の連携システムの構築が容易にできる、などの利点があることによった。考案した実証的研究モデルをもとに、南米日系人の受入れ日本企業を開拓した他、コロンビア、ペルー、パラグアイ、ボリビアの南米諸国日系人協会や商工会議所などの団体組織にて実証実験プログラムの具体的な推進方策の説明会と実施方法、ならびに実証実験参加者の募集活動を行った。考案した実証的研究プログラムは、全説明先において南米現地の問題を解決する具体的な手段として効果的な初めての提案との高い評価を得た。説明した全地域で、このプログラムの推進を要望され現地各協会や組織団体などが正式な窓口対応を行うとの協力意志が表明された。本件研究成果を実施するは、各団体組織や企業の連携が組織的にできるNGO組織を設立し推進することが適切との結論に達し、研究成果を反映してNGOを設立し推進することとした。