著者
秦 健作 辰巳 正明 大倉 幸三 大西 悦郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.507, pp.279-289, 1995-01-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
7
被引用文献数
1

明石海峡大橋の主塔は海面からの高さが約300mにも達し, 風によって生じる振動の対策が設計上の重要な課題の1つであった. 主塔の空力特性を確認するため実施した風洞試験の結果から, 塔柱断面には耐風性を考慮して高さ方向に隅切幅の変化するテーパー隅切断面を採用するとともに, 架設系のみならず完成系においても設計風速以下の風で生じる渦励振に対して機械的な減衰を付加する制振対策を施した. 本稿では, 主塔架設時から吊橋完成時に至る主塔の制振対策について, その検討内容と対策の概要について述べる.