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秦檍麻呂 圖
- 巻号頁・発行日
- 1000
秦檍麻呂図(5帖中第1帖のみ画とし、2帖以下は図とする)。各帖巻頭に檍麻呂図に続き、各地域の有識者と思われる校合または参補者名を記す(4帖は檍麻呂のみ)。秦檍麻呂(村上島之允また島之丞)は、伊勢山田の社家出身、測量の心得があり、画をよくする。幕府普請役雇として蝦夷地踏査、間宮林蔵の師でもある。寛政12年春正月(序)。奥州白河より奥州外浜まで、奥州街道の沿道を鳥瞰図風に描く。地名、寺社、廃城等々について、六国史、延喜式、和名抄等々による注記、古歌、また産物などを記入する。絵図は遠近の山野を鳥瞰図風に描く。四方を望む手だてとして、一里塚ごとに南北の方位を入れる写本もあるが、当図は一里山のみで方位はない。1里5寸(25,620分之1)、第3のみ1里7寸。同名で寛政13年の年記があり、間宮倫宗等校の図は武州栗橋から外浜まで、6帖の構成。