著者
塩見 雅樹 金沢 寛 稲田 雅裕 福田 直三
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.546, pp.23-37, 1996-09-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
23
被引用文献数
2

近年の航空輸送需要の増大に伴い, 我が国では各地で空港の建設が行われている. 東京国際空港沖合展開事業においては, 廃棄物処分場跡地を空港用地とする超軟弱地盤上の空港建設であることを始めとして, 多くの制約条件の下に地盤改良を行う必要があり, 設計・施工上における各種の工夫を行うことによって基盤造成を完了することができた. 本報告では, 軟弱地盤上の空港建設における地盤工学上の課題を整理するとともに, 特に厳しい施工環境にあった第III期地区における地盤改良の整備水準の考え方並びに地盤改良において工夫した設計・施工における対応策の考え方を示し, また, 動態観測結果による地盤改良効果について概要を示した.
著者
秋元 惠一 金澤 寛 辻 安治 平山 義夫 今井 泰男 稲田 雅裕
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.560, pp.43-55, 1997

昭和59年度より運輸省第二港湾建設局が実施している「東京国際空港沖合展開事業」の中核プロジェクトの一つである「新C滑走路」は, 計画どおり平成9年3月に供用を開始する予定である.<br>新C滑走路は, 東京湾内の浚渫工事から発生したヘドロや東京都内から発生した建設残土が捨て込まれて形成された人工の超軟弱地盤上に建設されている. 当該地区は埋立地盤の透水性の低さに起因して地下水位が高く, さらに残留沈下量も供用開始後50年で最大1.5m程度が予想される劣悪な環境下に置かれている. このため, 設計段階から, 特に高地下水位対策および残留沈下を見込んだ検討を行ってきたものであり, 本論文はこれら検討の概要と, 設計, 施工の成果について報告するものである.