- 著者
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稲葉 一浩
- 雑誌
- 夏のプログラミング・シンポジウム2012「ビューティフルコード」報告集
- 巻号頁・発行日
- pp.75-82, 2013-01-11
アルゴリズムやデータ構造は,速度やメモリ消費など効率面での評価が第一になされることが多いが,「美しさ」もまた,その価値を計る重要な指標である.なかでも,神秘的・魔術的な美しさではなく,わかりやすい美しさ,言い方をかえれば,キーアイデアさえつかめば誰でもいつでもどこでも応用できる類いの,「近寄りやすい・親しみやすい」美しさには価値があろう.本稿では,筆者が今までに出会ったアルゴリズムの中から,そのような親しみを感じたアルゴリズムを紹介し,また,いかにそれらのアイデアに親しんで異なる問題に転用したかの実例を論ずる.