著者
稲葉 克己 渡辺 貴介
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
日本土木史研究発表会論文集 (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.98-102, 1986

第二次世界大戦前にほぼ完成された関東圏の鉄道網において、その鉄道敷設目的は、産業振興・沿線開発・通勤通学客輸送など多岐に渡っていたが、観光客輸送を目的とした観光関連鉄道路線と言える路線も数多く存在していた。それらの路線は。東京から各観光地に到達する方法の違いにより、「直結型」、「枝分型」、「回遊型」、「延伸型」、「創造直結型」、「創造枝分型」と呼べる6タイプに分類でき、時代と共に変遷していった。また、それらの路線を成立させるのに、各鉄道会社は、出発地・鉄道・目的地のそれぞれの地点で様々な観光客誘致策を実施した。