著者
窪川 かおる
出版者
Information Science and Technology Association, Japan
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.116-121, 2020-03-01 (Released:2020-03-01)

「海は男の世界」と言われたのは今や昔であり,海にかかわる職場に女性が進出している。女性活躍推進法が2015年に施行され,現在,改訂によりその実効性が強まり,海洋分野における男女共同参画も加速されている。しかし,大学進学での理学・工学分野の女子学生比率は低く,海洋関連分野への女性進出を促す方策は簡単ではない。本稿では,海で働く女性を取り巻く環境がどのように変化し,現状はどうなのかについて,女性比率を参照しながら紹介する。まず大学生と大学教員,次に海洋研究者や港湾・造船・水産の現場,最後に海洋分野での女性活躍のネットワークの重要性について考える。