著者
竹山 智子 廣瀬 信之 森 周司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.423, pp.145-150, 2012-01-20

スポーツ,特に球技では短い時間の中で対戦相手や味方のプレーに素早く対応するために,予測して動くことが必要となる場面がある.本研究ではバレーボール選手の予測の正確さと予測反応の偏りについてアタッカーの攻撃場面の映像を用いて実験を行い検討した.実験参加者(熟練者・経験者・初心者)に映像から攻撃の種類(スパイク・フェイント)と攻撃の方向(左・右)を予測させ,各実験参加者群の予測反応について信号検出理論に基づいて分析し,弁別能力(d')と判断の基準(c)を求めた.その結果,競技レベルが高いほど弁別能力が高くなるということ,どの実験参加者群も攻撃の種類と方向の予測に偏りがあること,さらに偏りには競技経験が影響することが示唆された.