著者
中尾 昭公 篠原 正彦
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.296-300, 1985
被引用文献数
1

ドンリュウラットと雑種成犬の多血小板血漿にエンドトキシンを添加し, 過塩素酸による血液前処理法を用いた合成基質法でエンドトキシンを測定し, 比較的良好な検量線を作成した. 次に雑種成犬に0.5, 5, 50, 500μg/kgのエンドトキシンを静脈内投与し, 投与後の血中エンドトキシンの変動を測定した. いずれの投与量の場合も投与後5分以内に投与エンドトキシンの99.8~99.9%が血中から除去され, 残りの0.1~0.2%のエンドトキシンが時間の経過とともに低下したが, 500μg/kg投与時には投与後3時間以後は低下傾向がほとんど認められず, 12時間後にも50~500pg/mlのエンドトキシンが血中に検出された.