著者
細川 大憲
出版者
智山勧学会
雑誌
智山學報 (ISSN:02865661)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.342-337, 1997-03-31

最近の教育分野におけるパーソナルコンピューターの普及、インターネットの利用には、ブームとしての虚実を差し引いても著しいものがあるといわざるを得ない。それにともない、特に一般向の「マルチメディア教材」と呼ばれているソフトの中にもすぐれたものが作成されている。現在、ハード、ソフトとも価格面において入手しやすくなっており(この研究を申請した平成6年と比較すれば、性能は3倍、価格は3分の1といえる)近い将来、子弟、教師、寺庭用の教材として事相、教学、教化の各分野においても積極的に取り入れていくだけの価値があると思われる。特に、通信教育、地方在住の教師にとっては印刷物、VTR、CD等より、それらを統合した形の「マルチメディア教材」の有効性は大きなものがあると思われる。手放しで礼賛するのでもなく、頭から拒否するのでもない適度な利用こそがいま求められている。平成6年度智山勧学会の個人研究助成を受けたこの研究では、実際に教材を作成しながら、制作費、問題点、活用方法等について可能性を探った。