著者
高橋 正憲 羅 明振 栗原 考次
出版者
日本計算機統計学会
雑誌
計算機統計学 (ISSN:09148930)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.1-16, 2022 (Released:2023-01-25)
参考文献数
23

COVID-19 (2019年に発生した新型コロナウイルス感染症) は, 2019年12月31日に中華人民共和国湖北省・武漢市で最初の症例が確認され, WHO (世界保健機関) が2020年3月11日にパンデミック (世界規模の大流行) 宣言をする事態となった. COVID-19の初感染が観測されるまでの時間に影響を与える要因を理解することは, 次回パンデミックが起きた際に各国が初期段階で取るべき行動指針を考える一助となることが期待される. 本研究では, 初感染までの時間を複数の社会経済的要因の関数として表現した2成分混合回帰モデルを提案する. 分析の結果, 感染初期は飛行機での人の移動が原因となり中国から距離の近いアジア国々やヨーロッパやアメリカなどの先進国に感染が広がっていったことが示唆された. また, 感染中期以降は, アフリカや南米などの人口が多い国に感染が広がっていったことが示された.