著者
羽生 隆
出版者
長野県工業技術総合センター
巻号頁・発行日
no.7, pp.189-193, 2012 (Released:2013-07-30)

長野県産パン用粉は外国産に比べ香りや製パン性の面でやや劣るといった評価があるので,この点を改良するため検討を行った。香りを補うため酒粕を添加した場合では乾燥物換算で酒粕5%加えた時が官能評価と製パン性のバランスが良いものとなった。酒粕由来の香りについては好みが分かれるものの香りの改善手段の一つとなりうると考えられる。乾燥米麹を添加した場合では製パン性を維持でき、官能評価にも悪い影響がでない添加量を検討した結果は2.5%であった。米麹粉末の添加は生地の粘性が増加する傾向があるので製パン性の向上および作業性の向上にも有効と考えられる。