著者
羽矢 洋 西村 昭彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.595, pp.127-140, 1998
被引用文献数
7

鉄道の基礎構造物設計基準では, 平成9年度に限界状態設計法が導入された. この中では, 地震力としてマグニチュード8, 震央距離40km程度の海洋型地震を想定しており, これにより設計震度は従来と比べ大きくなった. しかし, 平成7年1月に発生した兵庫県南部地震 (マグニチュード7.2の都市直下型巨大地震) の持つ地震力は, その値を大きく上回るものであり, 従って, このような大地震力を考慮した基礎の設計法の確立が急がれている. 本論文では, このような大地震力を念頭に, 基礎構造物のうち, 浅い剛体基礎として分類される「直接基礎」の設計法の確立を目的に行ってきた実験的研究および解析的研究の成果をまとめ,「大地震力を考慮した直接基礎の設計法」について提案を行った.