著者
太田 真人 花房 諒 岡留 剛
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

低精度センサーが多数配置され,高精度センサーが少数(またはゼロ)配置されている複数の地理的領域における物理量の空間分布の推定手法を提案する.本研究は,ドリフトを含む低精度センサーの観測値は誤差が大きく,疑似教師データとし,正確な物理量の空間分布は未知なため教師なし学習になる.提案手法により,高精度センサーを少数有する領域に対して,高精度センサーの観測値に基づき,領域内に配置された低精度センサーのバイアスを補正し,物理量の空間分布を推定する.また,高精度センサーが存在しない領域は,同じクラスタ内の情報を共有するマルチタスク学習方法により,領域内の物理量の空間分布を高精度に推定する.いくつかの実験で,提案手法が物理量の空間分布を正確に推定することを示す.