著者
芳賀 日向 山内 民興
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.615-621, 1992

フォトライブラリーという業界がある。20万〜100万枚にわたる大量の写真をストックして出版社や広告代理店等に印刷物に掲載されるための写真を貸出している。使用した写真は写真使用料という形で著作権使用料がフォトライブラリーを通じ写真家へ支払われる仕組みになっている。写真の使用料金は使用媒体の露出頻度による料金が設定されている。通常の1媒体当りの使用料金は3万円〜5万円程である。このフォトライブラリーは全国で約250社ほどある。JPRC((株)日本フォトリサーチセンター)はフォトライブラリーの中でも,動物,スポーツ,人物など専門ジャンルを扱っている日本を代表する会社10社により1986年に設立された。設立の目的は,異種のジャンルの集合体により,より幅が広く奥が深い高品質の写真を提供することである。現在は50社のフォトライプラリ一および200名の個人写真家が加盟している。このJPRCより開発されたのがフォトディスク・ライブラリーである。2枚のレーザーディスクに合計8万3千枚の厳選された写真を収録し,独自の検索方法で写真を検索する。ユーザーは自分の場所に居ながら,希望の写真を探し出すことができ,しかも注文した写真は翌日までに,高品質のデュープ・フィルムで配送されるシステムとなっている。ユーザーは写真を使用した場合のみ写真使用料をJPRCへ支払えば良い。このシステムは日本全国50ヵ所および海外2ヵ所において活躍している。現在JPRCが取り組んでいるテーマは,(1)その独特の写真検索技術を応用し,汎用性があり,なおかつユーザーの創意が反映され自由にファイリングできるソフトを開発すること,(2)高解像度の画像収録,修正,出力のためのシステムを付随すること,である。(株)ピアス社の協力を得て,このシステムへの実現へと踏み出しているその過程を発表する。
著者
芳賀日向著
出版者
グラフィック社
巻号頁・発行日
2013