著者
草野,完也
出版者
プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, 2014-02-25

太陽黒点活動にはSchwabeサイクルと呼ばれる約11年の周期変動と様々な長期変動があることがわかっている.特に,17世紀のマウンダー極小期に代表される大極小期は地球気候にも少なくない影響を与えたことが示唆されている.しかし,太陽黒点の周期活動と長期変動のメカニズムは未だに十分理解されていない.太陽表面の振動から太陽内部の状態を再現する日震学の進展とコンピュータによる数値モデルの発達により,太陽活動の基本的な性質を説明すると共にこれを予測する試みが進みつつある.