- 著者
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今井 弘
荒井 善一
- 出版者
- 公益社団法人 日本分析化学会
- 雑誌
- 分析化学 (ISSN:05251931)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.3, pp.143-147, 1991-03-05 (Released:2010-01-18)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
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1
4
1,1,3,3-テトラメトキシプロパン(TMP)の加水分解と,その生成物であるマロンジアルデヒド(MDA)をチオバルビツール酸(TBA)法によって吸光光度定量する条件を検討した. TMPはpH 1にした水溶液中で25℃, 5時間放置すると,完全に加水分解した.その速度定数は2.78×10-4s-1であった.得られたMDAはpH 0~2においてTBAと定量的に反応し, 532nmに吸収極大をもつトリメチン色素が生成した. MDAが0.5×10-6Mから6.5×10-6Mまでの範囲で,濃度と吸光度との間に比例関係が認められ,そのモル吸光係数は532nmの波長で1.4×105l mol-1cm-1であった.