著者
大石 和徳 菅 秀
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.11, pp.2301-2306, 2015-11-10 (Released:2016-11-10)
参考文献数
17
被引用文献数
1 2

小児用7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)の公費助成開始により,我が国のワクチン血清型による小児の侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)は激減した.一方,非PCV7含有血清型による小児IPDが増加し,血清型置換が明確となった.結果的に,小児IPD罹患率は,PCV7導入前に比較して,2013年度までに57%減少した.さらに,65歳以上の高齢者におけるIPDの原因菌にも血清型置換が認められた.