著者
菅原 路子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

リンパ浮腫は,皮下組織へのリンパ液滞留により四肢に強いむくみをきたす疾患である.現時点において病態メカニズムは不明であり,完治を目指すための指針はない.リンパ浮腫患者の皮下脂肪組織は,肥大化かつ繊維化することが報告されており,それに伴う細胞外基質の弾性特性の変化がリンパ浮腫病態に及ぼす影響を考慮することも重要である.しかし,以上の複合的要因を考慮したリンパ浮腫の病態メカニズム解明への取り組みは皆無である.そこで本研究では,リンパ浮腫組織を模した化学環境および力学環境を考慮し,皮下脂肪組織の肥大化・繊維化メカニズムを解明する.さらには,リンパ浮腫完治のための指針を確立することを目指す.