著者
須藤 賢司 落合 一彦 池田 哲也
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.386-392, 2001-10-15
被引用文献数
8

メドウフェスク(Mf)を搾乳牛の集約放牧用草種として評価するため, Mf草地とペレニアルライグラス(Pr)草地の産乳性を比較した。両草地に春分娩牛を各4頭ずつ昼間放牧し, 夜間放牧地と組み合わせて, 5年間にわたり毎年約180日間昼夜放牧した(Mf区, Pr区)。その結果, 両区牛群の日乳量, 乳成分, ボディコンディションスコア, 血液成分および放牧依存率には大差がなかった。また, 両区におけるha当たり産乳量はともにFCMで8, 500kgに達し, Mf草地にはPr草地と同時の産乳性があることが明らかとなった。一方, 試験1年目を除く放牧期間中の飼料自給率は, 両区ともに60%以上を示し, 集約放牧の効果と考えられた。