著者
葛 文綺
出版者
中部大学, 大学企画室高等教育推進部
雑誌
中部大学教育研究 (ISSN:13497316)
巻号頁・発行日
no.21, pp.1-11, 2021-12

新型コロナウイルスの流行によって人々の生活様式が大きく変わった。大学もその影響を受け、遠隔授業が導入され、教職員も学生も試行錯誤の日々を送っている。本稿ではこのような状況での教員と学生の関係構築について論じる。まず、大学でアカデミック・ハラスメントが起こりやすい背景、判断基準について述べる。また、それを踏まえたうえで、遠隔授業で起こりやすい3つの問題、1)オンライン授業時のカメラオンとオフの問題2)教職員と学生の連絡におけるすれ違いの問題3)人間関係の距離感の問題を取り上げ、その対応について説明する。ハラスメントにならない効果的な指導方法については、褒めて育てることと叱ることを取り上げ、具体的な褒め方と叱り方について解説する。そして、タイプ別のコミュニケーションについては、4つのタイプの強みと弱みを踏まえ、架空事例を用いてそれぞれのタイプの学生への対応について詳しく述べる。最後にストレスマネジメントの方法について紹介する。