著者
蓑島 豪智 阪上 優
出版者
京都大学国際交流センター
雑誌
京都大学国際交流センター 論攷 (ISSN:2185680X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.39-53, 2014-02

イタリアの精神医療改革は、精神障害からの回復のため、精神障害とともに生きるために病院は本当に必要なのかという根源的な問い直しの結果、実際に病院がなくても地域で精神障害を持った人たちが暮らしていけることを国の単位で示している。制度的な違いがあっても、その考え方、取組から学べることは多く、日本の現場にも役立てられることがあるのではないかとの問題意識をもって考えてみたい。日本における応用の可能性と限界、その限界の背景についても考察したい。