- 著者
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芦田 美輪
藏岡 愛
西村 香織
芦塚 文美
牛島 信雄
本間 喜蔵
西本 勝太郎
岩田 貴子
竹中 基
佐藤 伸一
- 出版者
- Western Division of Japanese Dermatological Association
- 雑誌
- 西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology (ISSN:03869784)
- 巻号頁・発行日
- vol.72, no.1, pp.43-47, 2010-02-01
- 被引用文献数
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1
15歳(中学生),地元相撲クラブの男子。体幹,四肢の鱗屑を伴う紅斑と左側頭部のBlackdot ringwormにて2007年3月に当科を受診した。<I>Trichophyton tonsurans</I>(<I>T. tonsurans</I>)を分離し,塩酸テルビナフィンの3ヵ月間内服にて治癒した。高校の相撲部に入部後も再発を繰り返し,その都度治療により治癒した。再発のたびに頭髪のhair brush法にてコロニー数を確認した。部内における皮膚の症状を認める部員は,試合や遠征合宿の後に増加する傾向にあった。アンケートによる調査で,顧問教官の指導がなく,<I>T. tonsurans</I>感染症の認識に乏しいことが分かり,再発を繰り返す原因として無症候性キャリアーの存在が考えられた。小・中学生の相撲クラブとの交流もあり,さらなる感染の拡大を防止するためにも,継続的な集団検診,指導者への啓発,治療の徹底が重要と考えた。