著者
藤原 久永 平松 隆志
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.511-512, 1986-10-01

プログラム開発の過程で使われる各種のツール(エディタ、アセンブラ、コンパイラ、デバッガ等)は通常機能単位で独立したものとなっている。このようになっていることの長所としては、少ないメモリーで動作する、汎用的に使用できる、自分の好みに合ったものが選んで使える等が考えられる。しかし補助記憶として動作の遅いフロッピーディスクを使用している場合はプログラムのローディングならびにデータの受渡しに要するオーバーヘッドが大きい、といった欠点もある。最近はメモリーが非常に安価になって来ているため少ないメモリーで動作することは長所でも何でもなくなってきており、むしろ大容量のメモリーを実装し、それをRAMディスクとして使用して動作の遅いフロッピーディスクの穴を埋めることが普通に行われている。しかしこの場合でも、これらのツール間でのデータの受渡し方が単一的なものに限られ複合的な機能を実現できないためコマンドの投入が煩雑になりその分効率が悪くなる、といったことは避けられない。特にデバッグの過程と編集の過程とには密接な関係があるため、デバッガ自身が編集機能、アセンブル機能を持っていればプログラム作成の効率が良くなることは容易に想像できる。このような観点のもとに編集機能・アセンブル機能さらにはコマンド履歴機能を持ったデバッガを作成した。