- 著者
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野久 仁志
藤野 亮之
黄瀬 浩一
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会総合大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.1997, no.1, 1997-03-06
現在, 情報はさまざまなメディアによって表現され伝達されている. その中でも中心的な役割を担っているのが図どテキストであり, 各々を組み合わせて用いている文書は非常に多い. 図とテキストを用いている文書では, 各々に同じ情報が重複して記述されることはなく, 対応関係が補える範囲内で相互に情報の省略が行われている. したがってこのような文書を理解するためには, 個々のメディアの理解だけでなく, 相互の対応関係を考慮した統合理解が必要となる. こうした統合理解の第一歩として, 互いの対応関係の抽出が要求される. また, 対応関係を計算機によって自動抽出できれば, 図に関連したテキストを検索する際に, 情報フィルタとしても活用することができ有用である. 本稿では, 図とテキストを用いている文書のひとつとして, 概念図とその説明文を対象とし, 対応関係を抽出する方法を提案する. 本手法は, マーカパッシングを利用して対応関係の抽出を行うものである.