著者
吉村 長蔵 藤野 隆由^[○!R]
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.48-53, 1984-01-05
被引用文献数
1 2

ヘキサフルオロケイ酸とN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)との固体付加物を標準試薬として用い,モリブデンの非水雷緯度滴定を検討した.DMF中における滴定曲線には,モリブデン(VI):H_2SiF_6=2:1と1:1のイオン対生成反応と考えられる結合比に明りょうな屈折点が得られ,モリブデン(VI)の直接滴定が可能である.併せて,弧光光度法でも2:1の結合比の反応点が得られた.又,実際分析への応用として二硫化モリブデンを合む潤滑油を対象にして,電導度滴定を行った結果,迅速にモリブデンの定量ができた.