著者
西井 準治
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

大気圧コロナ放電によるリン酸塩ガラス中へのプロトンの導入に挑戦した。耐候性に優れたNa2O-Nb2O5-P2O5系ガラスを溶融法によって作製し、0.5mm厚に研磨した後に、400℃の水素雰囲気中でコロナ放電処理を行った。約50時間の処理を継続したところ、0.5mm厚全域が変質することを見出した。しかしながら、初期含有量の50%のNa+がガラス中に残留した。原因はNb5+の一部がNb4+に還元され、電子伝導が優先したためである。よって、還元されにくい元素で構成される組成の開発が必要であることが分かった。